ツモリチサト 2020年秋冬コレクション - “アリスの世界”をポップに再解釈 - AkaNe

ポップ&ハッピーな“アリスの世界”

今季デザイナーの津森千里がインスピレーションを得たのは、「不思議な国のアリス」のファンタジックな世界。津森オリジナルの再解釈で、ポップに仕上げた“アリスワールド”が、手書きプリントを中心にしたテキスタイルの上へと姿を現した。

“ちぐはぐ”なキャラクターたち

ドレスやワンピース、トップスに描かれたのは、主人公のアリスをはじめ、チェシャ猫やハンプティ・ダンプティといった作品お馴染みの登場人物たち。しかしそれらのキャラクターは、どこか“ちぐはぐ”なことに、すぐ気付かされるだろう。

例えばシルクシフォンのドレスには、水彩画のようなみずみずしいタッチで、キャラクターたちが集まる物語のワンシーンを再現。またパープルのドレスには、半袖×ミニスカートというアクティブなスタイルのアリスを、手刺繍で施している。自由なスピリットで現代に蘇ったアリスの世界は、見ているこちらもウキウキしてしまう程、ハッピーなムードに満ち溢れている。

トランプ柄のアウター

冬にぴったりな中綿入りのアウターも登場。黒×白を基調にしたグラフィカルなプリントは、よく目を凝らすとトランプのモチーフであることに気付かされる。ハート、スペード、クローバー、ダイヤといったカードのシンボルが、所せましと並び、アイキャッチな一着に仕上がっている。

ディテールにもこだわって

洋服のディテールにも、アリスの世界を閉じ込めて。ブラックのショート丈スカートと合わせたブラウスは、スリーブの裾を胸まで持ち上げると、トランプの“ハート”が現れるキュートな仕掛けが。またネイビーをベースにした一見ミニマルなダウンは、フードを被ることでボアの“スペード”が姿を現す。思いがけないサプライズを仕掛けた一着は、“洋服を着る楽しさ”を纏う者に教えてくれる。